~強力な販売力と営業力で勁草となれ~
皆さんがこれから凛として立つ勁草になるためには、どうしなければならないのか。
それは『これだけです。
これをどのようにしてつけていくのかということが、とても大事なことです。
その上で私の申し上げた顧客戦略。どのお客様にあたるのかということを戦略上、明確にしていきます。
このお話をしますと長くなってしまうのでポイントだけを申し上げますが、とにかくあたるべき対象先について、たとえば私が申し上げた仙台支店ではどういうところをターゲットにしていたか。
今、皆さんの担当している地域ではどういうところにあたるのか。
大森支店でいえば限定された狭いターゲットに対して継続性をもって繰り返し繰り返しあたっていくやりかた。
または地域をマスでとらえていくのだったらDMなど、そういうことをします。
とにかくこの顧客戦略というものを明確に打ち立てていきたいということです。
それから、商品戦略です。特に戦略商品として出していくものが、非常に大切になります。
田淵節也氏が社長をされていたころ、野村證券の預かり資産は17兆円でしたが、この預かり資産を25兆円にする計画を打ち出しました。
そのときの戦略商品は中期国債ファンドでした。
10万円から誰でも買えるこのファンドで預かり資産を増やす。1ヶ月に与えられた一人あたりのノルマは10億円でした。
野村證券も株式の売買一辺倒だったのですが、中期国債ファンドを集めることによって裾野がぐっと広がりました。
その25兆円の計画を前倒しで達成できたことから、野村證券はバブルのときに大きな利益を得ることができました。
3番目は行動計画ですが、たとえば大森支店では1年の計画、半年ごとの計画、それから3ヶ月、四半期ではどのような状態にしておきたいのか。
それから、1ヶ月、1週間、そして毎日の計画を、一番下の社員まで立てるようにしています。
「THE営業道」
※2008年2月28日ダイヤモンドビジネス企画発行 商品戦略はどうすべきか。または部下の行動計画はどうなのか。いつまでにどのように数値的な目標を達成させなければならないのか。 それが達成できなかった場合には、どうしなくてはならないのかというところまで、管理職がきちんと考えていないと実行できません。 『虎穴に入らずんば虎子を得ず』と言う言葉があります。トラの住んでいる穴の中に入らないと、トラの子供は捕れないという、この言葉が私は好きです。
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市村洋文 監修
自らもリスクを背負ってリスクを取りにいかないとだめです。
うじうじしていても始まらないのです。
お客様に対して自分の考え方、要するに証券業とはこういうものなんだ、皆さんも自分たちの業界とはこういうものなんだということを、お客様にもっと正々堂々と訴えていくべきだと思うのです。
私も野村證券で16年働きました。新入社員のときは何回もお茶をかけられたり、名刺を目の前で破られたりということもありました。
株屋、株屋と言われて、なかなか認知されない状況でした。
日経平均も8000円くらいでした。ある特殊な人たちが株式をやっているという状況でした。
しかし、私は証券業というのはこれから伸びるのだという思いを胸にして、できるだけその地域の名士と呼ばれる方や立派な経営者に会うようにしました。
収入の少ない人を相手に仕事をしていたセールスマンもたくさんいたのですが、自分は新宿野村ビル支店のときもそうでした。仙台のときもそうですが、できるだけトップの方、お金を持っている人をターゲットに絞りました。
そういう人たちからは、こちらも何か得るものがると思って営業をしました。
~お客様へのサービスに全知全能を傾ける~
そして、気持ちが通じたら、『市村、お前の考えはどうなんだ』となってきます。結果はどうなるか分かりません。
皆さんの世界も私の世界も相場の世界ですから、自分の考えていることと逆になることもある。しかし、自分が全知全能をあげてお客様のためにどういうアドバイスをしたかということが、とても大切だと思います。
いいかげんではなくて、考えに考え抜いた末やったのだが、結果は違っていた。これはお客様も許してくれると思います。
皆さんに申し上げてきたことは、自分の体験談を通じてのことです。現在、金融全体が非常に厳しい状況になっています。
いろいろな問題が出ています。淘汰の波は大手や老舗の部類に入る企業をも飲み込もうとしています。
しかし、この時期は大きなチャンスに溢れていると私は考えます。
『乱に利あり』という言葉がありますが、これは皆さん一人一人の努力で皆さんが勁草になれるということです。
~目標達成への強い意志を持っているか~
それは何を隠そう営業力です。
お客様に当たっていく力、そしてやりあげようという強い意志。この二つで、ぶつかっていくことだと思います。
現実に私が率いた大森支店はたったの70名の部隊です。
野村證券の大店には200名以上の社員がいます。
私たちは70名でそれらの部隊に勝っています。皆さんも自信をもって業務に取り組んでいただきたいと思います。
だから、朝、会社に来たときには今日、どこを外交するのかということを、計画表にびしっと書いています。
それを見ながら課長が中心となって、仕事の内容をより具体的に詰めるのです。
以前の大森支店はどうだったのかというと、部下の行動計画がきちん出されていない。今月は何をどのようにしようとしているか。
今月はいいとしても、6ヶ月後にはどのようにしないといけないのか、支店としてどの方角へ向かっているのかが、明確になっていませんでした。
だから、大森支店は平成9年の9月からイチロク大作戦を展開しました。
イチロクとは1600、つまり、預かり資産1600億円を達成のことです。
「1600億円の預かり資産を持とう」ということで、庶務社員まで全員一丸となってやっています。





